アプリケーションに安全・安価に位置データを追加可能なサービス『Amazon Location Service』がリリースされました!
現在絶賛開催中のAWS re:Invent 2020も先日のWerner Vogels Keynoteが終わって一息着いた感がありますが、ここでまた新たなサービスの登場がアナウンスされました。アプリケーションに安全・安価に位置データを追加可能な『Amazon Location Service』というサービスです。
Amazon Location Service – Add Maps and Location Awareness to Your Applications - https://t.co/z9E9eeiKxw #AWS #reinvent
— Jeff Barr ☁️ (@ ? ) (@jeffbarr) December 16, 2020
当エントリでは、このサービスについて現在分かっている情報の中からざっくり概要を紹介したいと思います。
目次
Amazon Location Serviceとは
- Amazon Location Service – Maps, Geocoding, Geofences, Tracking – Amazon Web Services
- What Is Amazon Location Service? - Amazon Location Service
Amazon Location Serviceを使うことで、開発者はデータのセキュリティやユーザーのプライバシーを犠牲にすること無く、アプリケーションに位置情報を簡単に追加する事が可能となります。
機能としては地図、あるいは興味のある所と思った特定の場所(POI:Point of Interest)、ルーティング、ジオフェンス、トラッキングなどが利用可能です。Amazon Location Serviceを使うことで位置情報データを制御・保持する事が出来、独自のデータをサービスのデータを組み合わせて活用し、手頃な価格のデータ、トラッキング機能、ジオフェンシング機能、ヘルスモニタリング用のビルトインメトリクスをを利用することで、個別に開発することによる高額なコストを掛けずに洗練された位置情報対応アプリケーションを構築することが出来ます。
Amazon Location Serviceでは、世界的に信頼されているプロバイダーであるEsriとHERE Technologiesの高品質なデータを用いて費用対効果の高いロケーションベースサービス(LBS)を提供しています。
- ESRIジャパン株式会社 | マッピング&ロケーションインテリジェンス・GIS ソフト・地図システム・地図データ
- HERE Technologies | The world's #1 location platform
Amazon Location Service 活用ユースケース
ドキュメントには、Amazon Location Serviceのユースケース例が幾つか紹介されています。どういうアクションが実現できるかどうかのイメージが何となく出来てきたのではないでしょうか。
- ユーザーエンゲージメントとジオマーケティング:
- モバイルアプリでコーヒーを注文した顧客が近くにいる場合、カフェに通知を促すイベントをトリガーする/小売業者がジオマーケティングを利用して、店舗の近くにいる顧客に割引コードやデジタルチラシを送る...など
- アセットトラッキング:
- Amazon Location Serviceを資産追跡に使用することで、遠隔地での人員配置の最適化、経路内出荷の確保、発送効率の最大化などを実現
- 配達アプリ:
- Amazon Location Serviceで構築された食品配達アプリケーションで、位置追跡とジオフェンシングを使用して、指定された配達ドライバーが近くにいるときにレストランに自動的に通知し、ドライバーの待ち時間を短縮し、配達時の食品の鮮度保証を実現
利用可能なリージョン
2020年12月17日現在、利用可能となっているリージョンは以下となっています。東京が既に含まれていますね!
- US East (N. Virginia)
- US East (Ohio)
- US West (Oregon)
- Europe (Ireland)
- Asia Pacific (Tokyo)
料金
Amazon Location Serviceの利用料金に関しては下記に情報がまとまっています。料金は使用量に基づく形の課金体系になっており、初期評価期間は3か月間、期間内はAmazon LocationAPIを無料で何度も呼び出すことができ、評価期間後に下記ページ記載の料金を支払う形になるそうです。
いつから利用出来るのか
Amazon Location Serviceはプレビュー版として本日から利用可能です。プレビュー期間のタイミングでルーティング用のAPIが追加される形になるそうです。
管理コンソールのAmazon Location Serviceのトップページから[Try it!]を選択すると、マップサービスの画面に遷移します。
試しに地図検索で弊社クラスメソッド 秋葉原オフィス(佐久間町)の住所で検索してみました。バッチリ検索出来てます!
ドキュメント類
その他、現在提供されているドキュメント類は以下の通り。
- What Is Amazon Location Service? - Amazon Location Service(開発者ガイド)
- Amazon Location APIs - Amazon Location Service(各種APIリファレンス)
- Accessing Amazon Location Service - Amazon Location Service(SDK)
まとめ
という訳で、新たに登場した地理情報サービス『Amazon Location Service』の概要紹介でした。
各種分析やアプリ連動の形でとても重要且つ便利な使い方が出来そうなこのサービス、今後も要チェックですね!